ポインセチアは、秋に日の光が減少し、1日のうち暗い時間が13時間以上続く40日間の環境下で色づき始めます。
市販されているポインセチアは美しい色合いですが、自宅で育てているものが緑のままの場合、暗い時間が足りていない可能性が高いです。
この記事では、ポインセチアを赤く美しく染める方法を紹介します。白やピンクの品種にも同じ方法が有効です。
最良の方法は、日光を浴びる時間と暗い時間を適切に調整することです。人工的に暗闇を作り出す方法は確実ですが、毎日行うのは少々手間がかかります。
そのような手間を避けたい場合、適切な場所を選んで自然に任せる方法も効果的です。
日照時間を短縮し、十分な暗闇を確保する
ポインセチアは、夜間が13時間以上暗い状態が40日ほど続くと色付きます。
ここでいう「暗い状態」とは、太陽光のみならず、室内照明や街灯などの人工光も避けることを意味します。では、どうやってこの暗い環境を作り出せば良いのでしょうか。
次に2つの方法をご紹介します。
段ボール箱を使って人工的に暗闇を作る
ポインセチアの鉢を段ボール箱で覆う方法は、手軽で効果的です。約2ヶ月間、毎日箱をかぶせることで、確実に色付きます。光が漏れないように箱の隙間をしっかりと塞ぐことが大切です。
屋外で育てる場合は、箱が風で飛ばされたり、雨で濡れないように気を付けましょう。夜間は風雨をしのげる場所に移動することが望ましいです。
自然な環境を利用して栽培する
屋内外を問わず、昼間は日光を浴びさせ、夜間は暗い場所で育てます。
約2ヶ月間この環境を維持することが重要です。昼夜で場所を変えることも一つの手です。
適した場所を見つけられれば、この方法は非常に簡単で手間もかかりません。
以前、私の職場の南側の室内窓辺にポインセチアを置いていました。
ここは外の街灯や光がなく、夕方から夜にかけては無人で真暗なので、毎年きれいに赤く染まっていました。
ポインセチアを赤く染めるためには？
ポインセチアを赤くするためには、日中の明るさと夜の暗さを適切に調節することが大切です。
これは、1日のうちの明るい時間と暗い時間をきちんと管理することで実現します。
暗くする方法としては、鉢に段ボール箱をかぶせるか、自然に暗くなる場所を選ぶと良いです。
いつから始める？
- 色付けの期間は約2ヶ月、平均で40日間です。
- 開始は9月から。この時期に始めると、10月末から11月にかけて色付き始めます。
- 終了時期は、植物の先端の葉（苞葉）が色づき始めたらです。その後も色付きは進みます。
- 明るい時間から暗い時間へと毎日サイクルを続けますが、時々箱をかぶせるのを忘れても大丈夫です。継続して管理を行ってください。
時間管理
- 暗くする時間は、夕方17時から翌朝7時か8時までです。
- 日本の9月と10月では日没が17時台、日の出が6時頃なので、自然の光のサイクルでもほとんど問題ありません。
注意点
段ボール箱を使う場合：
- 屋外で育てる際は、箱が風で飛ばされたり雨で濡れないよう注意が必要です。夜間は風雨を避ける場所へ移動させることが望ましいです。
- 箱をかぶせるのを数日間忘れても大丈夫ですが、できるだけ毎日の管理を心がけてください。
- 昼間は日光に当ててください。箱をずっとかぶせたままにしておくと、植物が弱ってしまいます。
自然な場所で育てる場合（段ボール箱なし）：
- 夜間は室内灯や街灯などの人工光がない暗い場所に置くと良いです。暗くないと色付きが悪くなる可能性があります。
- 昼間は日光に当て、水やりは土の表面が乾いたら行います。
- 最低気温が15℃程度までは屋外での栽培が可能ですが、それ以下になったら屋内に移動しましょう。
- 10月頃までは週1回の液体肥料を与えるか、置き肥をしてください。気温が下がると肥料の必要はなくなります。
ポインセチアが鮮やかに色づく秘密
実験では、9月15日から夜間を暗くする処理を行いました。
段ボール箱を使った場合、色の変化がより早く見られました。
色が変わり始めると、段ボール箱は不要となり、自然な環境での育成に切り替えました。
具体的な進行状況：
- 開始日: 9月15日
- 段ボール箱を使用: 色が早く変わる
- 段ボール箱なし: 自然なペースで色付く
ポインセチアは、光が少なくなると花芽を作り始める短日植物です。この現象を短日処理と呼びます。特に花芽と包葉の出現が色づきのサインです。
店で売られているポインセチアはこの処理を経ているため、綺麗に色づいています。
自宅で栽培する場合、秋に短日処理を行わないと緑のままですが、時には年が明けると自然に色が変わることもあります。
まとめ
この記事で紹介したのは、ポインセチアを赤くする方法ですが、これは白やピンクの品種にも適用できます。短日処理は、夜間を13時間以上暗く保つことで約2か月間続けます。
これにより、色が変わります。暗くする方法は、毎日段ボール箱を使うか、自然に暗くなる場所を選ぶことです。
クリスマスの時期に飾るためには、9月から短日処理を始めるのがおすすめです。
毎年ポインセチアを楽しむためには、秋の短日処理が重要です。
